生成AIパスポート(GUGA)の練習問題です。用語を確認する知識問題50問と、状況を読んで判断するケース問題15問を収録(うち5問は本番と同じ複数選択)。選択肢を選ぶとすぐに正解と解説が出ます。間違えた問題はこのブラウザに記録され、あとから復習できます。
生成AIパスポート試験シラバス(2026年2月試験より適用)に準拠|問題はすべて当サイトのオリジナル|最終更新 2026年9月28日
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「要復習」の分野は、公式テキストの該当する章を読み直すのが近道です。
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| 次回の試験 | 10月試験:2026年10月1日〜31日(期間内に好きな日時にオンラインで受験) |
| 申込期限 | 2026年9月30日(水)23:59 |
| 試験時間・問題数 | 60分・60問(四肢択一式、一部複数選択を含む) |
| 受験料(税込) | 一般 11,000円/学生 5,500円 |
| 2026年の開催 | 2月・4月・6月・8月・10月の年5回 |
| 前回の合格率 | 81.21%(2026年8月試験:受験32,877名・合格26,699名) |
出典:生成AI活用普及協会(GUGA)「生成AIパスポート」、同「2026年8月試験の結果」(2026年9月28日確認)。申込前に公式サイトで最新情報をご確認ください。
| 章 | 収録数 |
|---|---|
| 第1章 AI(人工知能) | 11問 |
| 第2章 生成AI(ジェネレーティブAI) | 15問 |
| 第3章 現在の生成AIの動向 | 12問 |
| 第4章 情報リテラシー・基本理念とAI社会原則 | 18問 |
| 第5章 テキスト生成AIのプロンプト制作と実例 | 9問 |
2026年2月試験からのシラバスでは、RAG(検索拡張生成)、AIエージェントとMCP、GPT-5・Gemini・Claude・Copilotなどの最新の生成AI、AI新法(2025年6月公布)が新たに加わりました。この練習問題でも、これらの項目を収録しています。
章ごとに全問を確認できます。まずは上のツールで解いてから見るのがおすすめです。
Q1 1956年に開催され、「人工知能(Artificial Intelligence)」という言葉が初めて使われたとされる研究会議はどれか。
正解:ダートマス会議
ダートマス会議は、ジョン・マッカーシーらが呼びかけて1956年に開かれた研究会議で、ここで「人工知能」という言葉が使われたことが、AI研究の出発点とされています。
Q2 AIに知能をもたらす2つの仕組みのうち、人間があらかじめ用意した「もし〜なら〜する」という規則に従って判断する方式はどれか。
正解:ルールベース
ルールベースは、人間が決めた規則どおりに動くため判断の理由が分かりやすい一方、想定外の状況には対応できません。機械学習は、データから規則性(パターン)を自動で学習する方式で、ディープラーニングは機械学習の手法の一つです。
Q3 機械学習の手法のうち、正解ラベルの付いた少量のデータと、ラベルの付いていない大量のデータを組み合わせて学習するものはどれか。
正解:半教師あり学習
半教師あり学習は、ラベル付けの手間を減らしながら精度を高めたい場合に使われます。教師あり学習は正解ラベル付きのデータ、教師なし学習はラベルのないデータで学習し、強化学習は試行錯誤で得られる報酬を最大化するように学習します。
Q4 教師なし学習の代表的な手法で、似た特徴を持つデータどうしをグループに分けるものはどれか。
正解:クラスタリング
クラスタリングは、正解ラベルがなくても、データの特徴の近さでグループ(クラスタ)に分ける手法です。顧客の分類などに使われます。回帰や分類は正解ラベルを使う教師あり学習の課題です。教師なし学習にはほかに、データの特徴を少ない次元にまとめる次元削減があります。
Q5 「あらゆる問題に対して、常に最も優れた性能を発揮する万能のアルゴリズムは存在しない」ことを示す定理を何というか。
正解:ノーフリーランチ定理
ノーフリーランチ定理は、問題ごとに適した手法を選ぶ必要があることを示しています。シンギュラリティはAIが人間の知能を超える転換点、ムーアの法則は半導体の集積度が一定期間で倍増するという経験則、チューリングテストは機械の知能を判定する方法です。
Q6 AIを4つのレベルに分けたとき、「データから、判断に使う特徴量そのものを自ら学習する」段階にあたるものはどれか。
正解:ディープラーニングを取り入れたAI
AIの4つのレベルは、レベル1:単純な制御プログラム、レベル2:古典的な人工知能(探索・推論や知識を使う)、レベル3:機械学習を取り入れたAI(特徴量は人間が設計)、レベル4:ディープラーニングを取り入れたAI(特徴量も自ら学習)と整理されます。
Q7 特定の課題に特化したAI(ANI)に対して、分野を問わず幅広い知的課題に対応できる汎用人工知能を何と呼ぶか。
正解:AGI(汎用人工知能)
AGI(汎用人工知能)は、特定の用途に限らず幅広い知的課題に対応できるAIを指します。現在実用化されているAIの多くは、画像認識や翻訳など特定の用途に特化したANI(特化型AI)です。シラバスでは、ANIを「弱いAI」、AGIを「強いAI」と対応づけて扱っています。
Q8 AIの歴史の説明として、最も適切なものはどれか。
正解:第二次AIブームでは、専門家の知識をルール化したエキスパートシステムが注目された
第一次AIブーム(1950〜60年代)は探索・推論、第二次AIブーム(1980年代)は知識表現とエキスパートシステム、第三次AIブーム(2000年代〜)はビッグデータと機械学習・ディープラーニングが中心です。ブームの間の、期待がしぼんで研究や投資が停滞した時期を「AIの冬」と呼びます。
Q9 技術的特異点(シンギュラリティ)が2045年に到来すると予測したことで知られる未来学者は誰か。
正解:レイ・カーツワイル
未来学者のレイ・カーツワイルは、AIが人類の知能を超える転換点が2045年に訪れると予測しました(2045年問題)。これはあくまで一つの予測で、科学的に確定した未来ではありません。シンギュラリティという概念を広めた人物としては、SF作家・数学者のヴァーナー・ヴィンジも知られています。
Q10【ケース】 画像認識のAIを学習させたところ、学習に使った画像ではほぼ100%正しく判定できるのに、新しく撮影した画像では正解率が大きく下がった。この状態と、それを防ぐための手法の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
正解:過学習 ― 正則化やドロップアウト
学習データに過剰に適合し、未知のデータで性能が落ちる状態を過学習(オーバーフィッティング)と呼びます。正則化(重みが大きくなりすぎないように抑える)やドロップアウト(学習中に一部のニューロンをランダムに無効化する)などで防ぎます。学習データを減らすと、かえって過学習しやすくなります。
Q11【ケース】 犬の画像を大量に学習した既存のモデルを使い、少ない画像で「特定の犬種を見分けるAI」を効率よく作りたい。最も適した方法はどれか。
正解:転移学習
転移学習は、あるタスクで学習済みのモデルの知識を、別の関連するタスクに活用する方法です。ゼロから学習するより少ないデータと計算で、高い性能を得やすくなります。
Q12 データを「潜在ベクトル」に圧縮するエンコーダと、潜在ベクトルからデータを復元するデコーダで構成され、潜在ベクトルを確率的に扱うことで新しいデータを生成できる生成モデルはどれか。
正解:VAE(変分自己符号化器)
VAE(Variational Autoencoder)は、潜在ベクトルの分布からサンプリングしてデコーダに通すことで、学習データに似た新しいデータを生成できます。GANは生成器と識別器を競わせる生成モデル、RNNは時系列データを扱うモデル、CNNは主に画像を扱うモデルです。
Q13 偽のデータを作る「生成器」と、本物か偽物かを見分ける「識別器」を競わせながら学習させる生成モデルはどれか。
正解:GAN(敵対的生成ネットワーク)
GAN(Generative Adversarial Network)では、生成器は識別器をだませるように、識別器は見破れるように学習を繰り返すことで、本物に近いデータを生成できるようになります。
Q14 文章や音声のような順番に意味のあるデータ(シーケンスデータ)を扱うRNNの弱点である「長い系列の前の方の情報を保持しにくい」問題を、ゲートの仕組みで改善したモデルはどれか。
正解:LSTM(長・短期記憶)
LSTM(Long Short-Term Memory)は、情報を覚えておくか忘れるかをゲートで制御することで、RNNより長い系列の情報を扱えるようにしたモデルです。
Q15 2017年に発表され、自己注意(Self-Attention)の仕組みで文中の単語どうしの関係を捉えることで、GPTやBERTなど現在の大規模言語モデルの土台となったモデルはどれか。
正解:Transformer
Transformerは、RNNのように1語ずつ順番に処理する構造を使わずにSelf-Attentionで系列全体の関係を捉えるため、学習を並列化しやすく、大規模化に向いています。単語の順番の情報は位置エンコーディングで加えます。
Q16 BERTの事前学習で使われる、文中の一部の単語を隠して前後の文脈から当てさせる学習方法を何というか。
正解:MLM(Masked Language Model)
BERTは、MLM(隠した単語を当てる)とNSP(2つの文が連続しているかを当てる)の2つで事前学習されました。その後、NSPを使わずに学習データや学習方法を見直したRoBERTaや、パラメータを削減して軽量化したALBERTなどの派生モデルが登場しています。
Q17 人間による評価(どの回答が好ましいかなどのフィードバック)を利用して、AIの出力を人間の意図に沿うよう調整する手法はどれか。
正解:RLHF(人間のフィードバックによる強化学習)
RLHF(Reinforcement Learning from Human Feedback:人間のフィードバックによる強化学習)は、人間の評価を使ってAIの出力を人間の意図に沿わせる代表的な手法で、対話型AIの開発で広く知られるようになりました。AIの振る舞いを人間の意図や価値観に合わせることをアライメント(Alignment)と呼びます。なお、人間のフィードバックを使った調整にはRLHF以外の手法も使われています。
Q18 生成AIが、もっともらしい形で、事実と異なる情報や根拠のない情報を生成してしまう現象を何というか。
正解:ハルシネーション
ハルシネーション(Hallucination:幻覚)は、生成AIを使ううえで最も注意すべき性質の一つです。重要な情報は必ず一次情報で確認する必要があります。アライメントはAIを人間の意図に沿わせること、ファインチューニングは追加学習でモデルを調整すること、マルチモーダルは複数の種類のデータを扱えることです。
Q19 テキストだけでなく、画像や音声など複数の種類のデータを入力・出力として扱えるAIの性質を何というか。
正解:マルチモーダル
マルチモーダルAIは、テキスト、画像、音声、動画など複数の種類の情報を扱えるAIを指します。画像を見て説明する、音声で会話するといった使い方ができます。
Q20 ChatGPTの機能で、利用者が目的に合わせて指示や知識(ファイル)などを設定し、特定の用途向けにカスタマイズしたChatGPTを作成・共有できるものはどれか。
正解:GPTs
GPTsは、プログラミングなしで用途特化型のChatGPTを作れる機能です。Code Interpreterはプログラムを実行してデータ分析などを行う機能、Soraは動画生成AI、Operatorはブラウザを操作して作業を代行するAIエージェントです。(2026年2月試験のシラバスで追加された項目です。サービスの名称や機能は変わることがあるため、最新の情報は各社の公式サイトで確認してください)
Q21 OpenAIのサービスのうち、テキストの指示から動画を生成するAIはどれか。
正解:Sora
Soraは、テキストなどの指示から動画を生成するOpenAIのAIです。Codexはプログラミング作業を支援・代行するAI、GPTsはカスタマイズしたChatGPT、Operatorはウェブブラウザを操作して作業を代行するAIエージェントです。(2026年2月試験のシラバスで追加された項目です。サービスの名称や機能は変わることがあるため、最新の情報は各社の公式サイトで確認してください)
Q22 OpenAIが発表したo1などのモデルの特徴として、最も適切なものはどれか。
正解:回答する前に段階的に考える推論を行い、数学やプログラミングなど複雑な問題に強い
o1やo3などのモデルは、回答を出す前に内部で考える過程(推論)に時間をかけることで、数学・科学・プログラミングなどの複雑な問題で高い性能を示すよう設計された推論モデルです。(2026年2月試験のシラバスで追加された項目です。サービスの名称や機能は変わることがあるため、最新の情報は各社の公式サイトで確認してください)
Q23 主要な生成AIと、その提供元の組み合わせとして正しいものはどれか。
正解:Gemini ― Google
GeminiはGoogle、ClaudeはAnthropic、CopilotはMicrosoft、ChatGPTはOpenAIが提供する生成AIです。
Q24 GPTシリーズの変遷の説明として、最も適切なものはどれか。
正解:GPT-3ではモデルの規模が大きく拡大し、プロンプト内の少数の例からタスクをこなすFew-Shotの能力が注目された
GPT-3(2020年)はモデルの規模が約1,750億パラメータと、GPT-2(約15億)から大幅に拡大しました。そのうえで、プロンプト内に少数の例を示すだけでタスクを実行できる能力(Few-Shot)が注目されました。パラメータ数だけで性能が決まるわけではなく、学習データや学習方法も重要です。ChatGPTはOpenAIがGPT-3.5をもとに提供を始めた対話サービスです。
Q25【複数選択】 データを生成する「生成モデル」に当たるものを、すべて選べ。
正解:GAN(敵対的生成ネットワーク)/VAE(変分自己符号化器)
GANとVAEは、新しいデータを生成できる生成モデルです(ほかに、前の要素から次の要素を順に予測して生成する自己回帰モデルなどもあります)。k-means法はデータを似たもの同士のグループに分ける手法、決定木はデータを分類・予測する手法で、どちらもデータを生成するものではありません。
Q26【ケース】 社内の問い合わせ対応に使うため、汎用の言語モデルに自社の過去の問い合わせと回答のデータを追加で学習させ、自社の用語や回答の傾向に合わせたモデルにした。このように、学習済みモデルに追加の学習を行って特定の用途に適応させることを何というか。
正解:ファインチューニング
ファインチューニングは、大量のデータで事前学習(プレトレーニング)したモデルに、特定の用途のデータで追加学習を行う方法です。なお、最新の社内情報を回答に反映したい場合は、モデル自体を学習し直さずに文書を検索して参照させるRAGが使われることも多くあります。
Q27 画像認識AIの学習データを増やすために、元の画像を回転・反転・拡大縮小したり、色味を変えたりして新しい学習データを作る技術を何というか。
正解:データ拡張(データの水増し)
データ拡張(augmentation)は、少ないデータからでも多様な学習データを用意でき、過学習を防ぐ効果があります。リマスタリングは、古い映像や音声などを高画質・高音質に作り直すことで、生成AIの活用例の一つです。
Q28 Googleが提供する、テキストの指示から映像を生成し、効果音やセリフなどの音声も同時に生成できることで注目された動画生成AIはどれか。
正解:Veo 3
Veo 3はGoogleの動画生成AIで、映像と音声を合わせて生成できる点が特徴です。動画生成AIにはほかにOpenAIのSoraなどがあります。(2026年2月試験のシラバスで追加された項目です。サービスの名称や機能は変わることがあるため、最新の情報は各社の公式サイトで確認してください)
Q29 AIを使って、実在の人物が実際には言っていないことを話しているように見える動画や音声を作る技術を何というか。
正解:ディープフェイク(深層偽造)
ディープフェイクは、なりすましによる詐欺や、偽情報の拡散、名誉毀損などに悪用される危険があります。一方で、映画制作などの正当な用途もあるため、利用の目的と同意が重要です。
Q30 情報を受け取った人をだます意図をもって、意図的に作られ拡散される虚偽の情報を何というか。
正解:ディスインフォメーション(偽情報)
ディスインフォメーションは、だます意図をもって作られた偽情報です。これに対して、ミスインフォメーションは、悪意なく広まってしまった誤った情報を指します。ディープフェイクは、ディスインフォメーションの作成に悪用されることがあります。
Q31 RAGで、文書の内容を数値のベクトルに変換して保存し、質問と意味の近い文書を高速に探し出すために使われるものはどれか。
正解:ベクトルデータベース
ベクトルデータベースは、文章の「意味の近さ」で検索できるため、キーワードが一致しなくても関連する文書を見つけられます。RAGの中心的な構成要素の一つです。
Q32 人間が細かく指示しなくても、与えられた目標に向けて自ら計画を立て、ウェブ検索や外部ツールの操作などを組み合わせて作業を進めるAIを何というか。
正解:AIエージェント
AIエージェントは、目標を達成するための手順を自ら考え、ツールを使いながら複数の作業を自律的に進めます。GenSpark・Manus・Skywork AIなどのサービスや、OpenAIのOperatorなどが例として挙げられます。
Q33 AIモデルと、外部のデータやツール(ファイル、データベース、各種サービスなど)を接続するための共通の規格として、Anthropicが2024年に公開したものはどれか。
正解:MCP(Model Context Protocol)
MCPは、AIと外部のツールやデータを接続する方法を共通化するための規格です。個別に連携の仕組みを作らなくても、MCPに対応したツールをAIエージェントなどから利用できるようになります。
Q34【複数選択】 RAG(検索拡張生成)の特徴として正しいものを、すべて選べ。
正解:外部の文書を検索し、その内容を回答の生成に利用する/言語モデル自体を再学習しなくても、参照する文書を差し替えて情報を更新できる/検索結果の品質が、回答の品質に大きく影響する
RAGは、外部の文書を検索して回答の材料にする仕組みで、文書を差し替えるだけで情報を更新できます。一方、検索で関係のない文書を取得すると誤った回答になるため、ハルシネーションを必ず防げるわけではありません。
Q35【ケース】 社内規程について質問すると回答してくれるAIを作りたい。規程は頻繁に改定されるため、言語モデル自体を学習し直すのではなく、質問に関連する規程の文書を検索し、その内容をもとに回答させたい。この仕組みを何というか。
正解:RAG(検索拡張生成)
RAG(Retrieval-Augmented Generation)は、外部の文書を検索して、その内容をプロンプトに加えて回答を生成させる仕組みです。モデルを学習し直さずに最新の情報を反映でき、回答の根拠となる文書を示しやすいのも利点です。
Q36【ケース】 RAGを使った社内規程の検索AIを作ったが、長い規程集をひとつの大きな文書のまま登録したため、「育児休業」について質問しても関係する箇所がうまく検索されない。まず検討すべき改善策として最も適切なものはどれか。
正解:規程集を、内容のまとまりごとに適切な長さのチャンクに分割して登録し直す
RAGでは、文書をチャンク(検索しやすい適切な長さのまとまり)に分割し、ベクトルに変換してベクトルデータベースに保存します。文書が大きすぎると、質問と関係する部分が埋もれて検索の精度が下がります。回答の品質は検索の品質に大きく左右されるため、分割の仕方の見直しが有効です。
Q37【ケース】 RAGを使った社内向けAIを導入した。RAGの利点と注意点の説明として、最も適切なものはどれか。
正解:参照した文書を根拠にでき、情報の更新もしやすいが、検索で関係のない文書を取得すると誤った回答になることがある
RAGは、回答の根拠を示しやすく、文書を差し替えるだけで情報を更新できるのが利点です。ただし、検索の精度が低いと無関係な文書をもとに回答してしまうため、ハルシネーションを完全になくせるわけではありません。重要な回答は根拠の文書で確認する運用が必要です。
Q38【ケース】 AIエージェントに、メールの送信やファイルの削除、ネットでの購入などの操作を任せることを検討している。安全に使うための考え方として、最も適切なものはどれか。
正解:取り消しにくい操作や重要な操作の前には人が確認する仕組みにし、AIに与える権限も必要な範囲に絞る
AIエージェントは誤った判断や、悪意のある指示(プロンプトインジェクションなど)によって意図しない操作をする可能性があります。重要な操作の前に人が確認する(ヒューマン・イン・ザ・ループ)、権限を必要最小限にする、操作の記録を残すといった対策が大切です。
Q39 スマートフォンのSMS(ショートメッセージ)を使って偽のリンクを送り、偽サイトに誘導して個人情報などをだまし取る手口を何というか。
正解:スミッシング
スミッシングは、SMSとフィッシングを組み合わせた言葉です。ヴィッシングは電話(音声)を使ったフィッシング、ランサムウェアはデータを暗号化して身代金を要求するマルウェア、ベイト攻撃は「無料」などの餌で誘い込む攻撃です。
Q40 不特定多数ではなく、特定の組織や個人を狙い、業務に関係がありそうな内容を装ったメールなどでだますフィッシングの手口を何というか。
正解:スピアフィッシング
スピアフィッシングは、標的に合わせて本物らしく作り込まれるため、見破るのが難しいのが特徴です。生成AIによって、自然な文面のメールが大量に作られる危険も指摘されています。ブラックメールは、弱みを握って脅迫する手口です。
Q41 個人情報保護法で定める「個人識別符号」に当たるものはどれか。
正解:マイナンバー(個人番号)
個人識別符号とは、特定の個人を識別できる文字、番号、記号その他の符号のうち、政令で定めるものをいいます。マイナンバー、旅券番号、運転免許証番号、指紋や顔の認証データなどが該当し、個人識別符号が含まれる情報は、それだけで個人情報に該当します。
Q42 個人情報保護法で、本人に対する不当な差別や偏見が生じないよう特に配慮が必要な情報として、取得に原則として本人の同意が必要とされる「要配慮個人情報」に当たるものはどれか。
正解:病歴
要配慮個人情報には、人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実などが含まれます。取得には、原則としてあらかじめ本人の同意が必要です(法令に基づく場合など、例外があります)。
Q43 特定の個人を識別できないように個人情報を加工し、かつ、その個人情報を復元できないようにした情報で、法令で定める加工の基準や公表などの義務を守ることで、本人の同意を得ずに第三者に提供できるものを何というか。
正解:匿名加工情報
匿名加工情報は、データの利活用を進めるために設けられた制度です。作成する事業者には、個人情報保護委員会規則で定める基準に従った加工、含まれる項目の公表、第三者に提供する際の項目や提供方法の公表などの義務があり、無条件に自由に提供できるわけではありません。氏名などを伏せるマスキングは、加工の手法の一つです。
Q44 知的財産権のうち、登録などの手続きをしなくても、作品を創作した時点で自動的に発生する権利はどれか。
正解:著作権
著作権は、創作した時点で自動的に発生します(無方式主義)。特許権・商標権・意匠権は、特許庁に出願して登録されることで発生する権利です。
Q45 有名人の氏名や肖像が持つ、商品の販売などで顧客を引きつける経済的な価値を守る権利を何というか。
正解:パブリシティ権
パブリシティ権は、主に著名人の氏名や肖像の持つ顧客吸引力を保護する権利です。これに対して肖像権は、誰もが持つ「無断で撮影・公表されない」権利です。どちらも法律に明文の規定はなく、裁判例によって認められています。生成AIで実在の人物に似せた画像を作る際には注意が必要です。
Q46 AIが生成した画像や文章の著作権についての考え方として、最も適切なものはどれか。
正解:人が創作的に関与して表現を具体的に形成していれば、著作物として認められる可能性がある
日本の著作権法で保護されるのは「思想又は感情を創作的に表現したもの」です。AIの生成物が著作物と認められるかは、プロンプトの長さではなく、人の創作的な意図と、表現への創作的な寄与(具体的な指示による表現の選択、生成物の選択・加筆修正など)があるかによって個別に判断されます。簡単な指示だけで生成したものは、著作物と認められにくいと考えられています。
Q47 不正競争防止法で保護される「営業秘密」の要件に含まれないものはどれか。
正解:新規性
営業秘密の3要件は、秘密として管理されていること(秘密管理性)、事業に役立つ情報であること(有用性)、一般に知られていないこと(非公知性)です。新規性は特許の要件です。社外秘の情報を外部のAIサービスに入力すると、秘密管理性が損なわれるおそれがあります。
Q48 人間中心のAI社会原則で示された、目指すべき社会の3つの基本理念に含まれないものはどれか。
正解:経済成長を最優先する社会
人間中心のAI社会原則(2019年・内閣府)では、Dignity(人間の尊厳)、Diversity & Inclusion(多様性・包摂性)、Sustainability(持続可能性)の3つを基本理念としています。
Q49 AI事業者ガイドラインで、AIに関わる事業者を役割によって分けた「3つの主体」として正しいものはどれか。
正解:AI開発者・AI提供者・AI利用者
AI事業者ガイドラインは、AI開発者(AI Developer)、AI提供者(AI Provider)、AI利用者(AI Business User)の3つの主体ごとに、取り組むべき事項を整理しています。生成AIパスポートの2026年シラバスは第1.1版を前提としていますが、2026年3月に公表された第1.2版でも、この3つの主体による整理は維持されています。
Q50 AI事業者ガイドラインで、各主体に共通して取り組むべきとされる「共通の指針」に含まれないものはどれか。
正解:利益の最大化
共通の指針には、人間中心、安全性、公平性、プライバシー保護、セキュリティ確保、透明性、アカウンタビリティ、教育・リテラシー、公正競争確保、イノベーションが挙げられています(AI事業者ガイドライン第1.1版。2026年3月に第1.2版が公表されています)。アカウンタビリティは、AIの判断などについて説明する責任を果たすことです。
Q51 2025年に成立・施行された、いわゆるAI新法(人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律)の説明として、最も適切なものはどれか。
正解:AIの研究開発と活用の推進を目的とし、政府にAI戦略本部を置いて基本計画を定めることなどを定めた法律である
AI新法(AI推進法)は、2025年5月に成立し、6月4日に公布・一部施行、9月1日に全面施行されました。AIの研究開発と活用を推進するための基本的な枠組みを定めた法律で、内閣に人工知能戦略本部を置き、人工知能基本計画を策定することなどを定めています。規制を中心としたEUのAI規則とは異なり、罰則を設けて規制する法律ではありません。事業者の取り組みの具体的な指針としては、AI事業者ガイドラインが位置付けられています。
Q52【複数選択】 フィッシング詐欺への対策として適切なものを、すべて選べ。
正解:メールやSMSのリンクではなく、公式アプリや登録済みのブックマークからサイトにアクセスする/「至急」「アカウント停止」などと急がせる連絡は、リンクを開く前に正規の窓口で確認する/ログインに多要素認証を設定する
フィッシングは、偽のメールやSMSで偽サイトに誘導して情報を盗む手口です。公式の経路でアクセスする、急がせる連絡を疑って確認する、多要素認証を使うといった対策が有効です。パスワードの使い回しは、1つのサービスで漏れると他のサービスにも不正にログインされる原因になります。
Q53【複数選択】 個人情報保護法の「要配慮個人情報」に当たるものを、すべて選べ。
正解:病歴/犯罪の経歴
要配慮個人情報には、人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実などが含まれ、取得には原則としてあらかじめ本人の同意が必要です。氏名や年収は個人情報になりえますが、要配慮個人情報には当たりません。
Q54【ケース】 取引先の担当者を名乗る人物から電話があり、「システム更新の手続きに必要なので、社内のログインIDとパスワードを教えてほしい」ともっともらしい理由を付けて頼まれた。このように、作り話の口実で相手を信用させて情報を聞き出す手口を何というか。
正解:プレテキスト(プリテキスティング)
プレテキストは、ソーシャルエンジニアリング攻撃(技術ではなく人の心理のすきを突く攻撃)の一つです。パスワードなどは電話やメールで教えず、正規の連絡先に確認し直すことが基本の対策です。
Q55【ケース】 営業担当者が、顧客の氏名・連絡先・商談内容をそのまま外部の生成AIサービスに入力して、提案書の下書きを作ろうとしている。最も適切な対応はどれか。
正解:サービスのデータの取り扱い、利用規約や契約、社内ルール、個人情報保護法上の要件を確認し、必要に応じてマスキングなどを行ってから利用する
個人情報を生成AIに入力すること自体が一律に禁止されているわけではありませんが、サービスによっては入力内容が保存されたり、モデルの学習に使われたりします。利用するサービスのデータの取り扱い、契約や利用規約、社内ルール、個人情報保護法上の要件(利用目的の範囲内か、第三者提供に当たらないかなど)を確認し、必要に応じて匿名化やマスキングを行ったうえで利用します。
Q56【ケース】 画像生成AIで作ったイラストを販売したところ、既存の人気キャラクターによく似ていると指摘された。日本の著作権法の考え方として、最も適切なものはどれか。
正解:既存の作品との類似性と、既存の作品をもとにしたこと(依拠性)が認められれば、AIで生成した場合でも著作権侵害となりうる
AIで生成したものであっても、人が描いた場合と同様に、既存の著作物との類似性と依拠性(既存の作品をもとにしたこと)の両方が認められれば、著作権侵害となりえます。似ているかどうかだけでなく、既存の作品を学習や指示を通じて利用したかという依拠性も問題になります。公開・販売の前に、既存の作品に似ていないか、特定の作品を狙って生成していないかを確認することが大切です。
Q57 文章中で、ある単語の次に来る単語を、直前のN−1個の単語から確率的に予測する、統計的な言語モデルはどれか。
正解:n-gramモデル
n-gramモデルは、直前の数語の出現頻度から次の単語を予測する古典的な言語モデルです。これに対し、ニューラルネットワークを使って文脈を捉えるのがニューラル言語モデルで、それを大量のデータとパラメータで大規模化したものがLLM(大規模言語モデル)です。
Q58 プロンプトを構成する要素のうち、「出力は箇条書き3点で」「表形式で」のように、出力の形式を指定する部分を何というか。
正解:Output Indicator(出力指示子)
プロンプトは、Instruction(何をしてほしいかの命令)、Context(背景や前提となる情報)、Input Data(処理してほしいデータ)、Output Indicator(出力の形式の指定)の要素で構成すると、意図が伝わりやすくなります。
Q59 大規模言語モデル(LLM)を作る最初の段階で、インターネット上の文章など大量のテキストデータを使って、言語の一般的な知識やパターンを学習させることを何というか。
正解:プレトレーニング(事前学習)
LLMは、まずプレトレーニングで大量の文章から言語の一般的な知識を学び、その後ファインチューニングやRLHFなどで特定の用途や人間の意図に合わせて調整されます。
Q60【複数選択】 テキスト生成AIが不得意とされていることを、すべて選べ。
正解:文字数を厳密に守って文章を書くこと/外部検索などを使わずに、学習時点より後の最新情報を正確に答えること
テキスト生成AIは、文字数を厳密な条件として守るのが苦手な場合があり、外部検索などを使わない場合は、学習時点より後の情報を把握できません(検索機能を使う場合も、情報源や内容の確認が必要です)。計算や芸術の批評も不得意とされます。文章の整形やアイデア出しは得意な使い方です。
Q61【ケース】 Temperatureを調整できる生成AIでキャッチコピーの案を出してもらう際、毎回似た案ばかりになるので、より多様で意外性のある案を出させたい。調整の方法として最も適切なものはどれか。
正解:Temperatureを高くする
Temperatureは出力のランダム性を調整するパラメータで、高くすると多様で意外性のある出力に、低くすると安定した一貫性のある出力になります。Top-pは、確率の高い順に候補を並べ、累積確率がpに達するまでの候補から次の語を選ぶことで、出力の多様性を調整するパラメータです。
Q62【ケース】 商品レビューを「肯定」「否定」に分類させるため、プロンプトに「例:『とても使いやすい』→肯定、『すぐ壊れた』→否定」のように、いくつかの例を示してから分類させた。このプロンプティングの手法を何というか。
正解:Few-Shotプロンプティング
Few-Shotプロンプティングは、プロンプト内にいくつかの例を示して、求める出力の形式や基準を伝える手法です。例を示さずに指示だけで答えさせる方法はZero-Shotプロンプティングと呼びます。どちらも、モデル自体を追加学習するものではありません。
Q63【ケース】 テキスト生成AIに依頼する作業として、得られた結果をそのまま使うのが最も危険なものはどれか。
正解:昨日発表されたばかりのニュースの内容を正確にまとめてもらう
外部の検索機能を使わない生成AIは、学習した時点までの知識で回答するため、最新の情報を正確に把握できない場合があります。検索機能を使う場合でも、情報源や要約の内容が正しいかを確認する必要があります。ほかにも、正確な文字数の指定や複雑な計算、芸術の批評なども不得意とされています。アジェンダ作成や文章の整形、アイデア出しは得意な使い方です。
Q64【ケース】 生成AIに「800字ちょうどで紹介文を書いて」と指示したところ、出力された文章は700字だった。この結果についての説明として、最も適切なものはどれか。
正解:テキスト生成AIは文字数を厳密に守るのが苦手な場合があるため、文字数は目安として扱い、最後に人が確認する必要がある
テキスト生成AIは、文字数を厳密な条件として扱うのが苦手な場合があります(文章をトークンという単位で扱うことも一因とされます)。「800字程度」のように目安として伝え、最終的な文字数は文字数カウントのツールなどで確認するのが確実です。
Q65【ケース】 新しい業務マニュアルの作成を生成AIに手伝ってもらいたいが、何をどう書けばよいか自分でも整理できていない。生成AIの活用法として最も適切なものはどれか。
正解:「必要な情報があれば私に質問しながら進めてください」と指示し、AIからの質問に答えながら内容を詰めていく
「質問させながら一緒に進める」のは、生成AIのビジネス活用の代表的な方法の一つです。AIに不足している情報を質問させることで、自分の考えも整理でき、目的に合った出力を得やすくなります。出力は最後に人が確認してから使います。
一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA)が実施する、生成AIを安全に活用するための基礎知識を問う試験です。オンライン(IBT方式)で受験でき、試験時間60分・60問の四肢択一式(一部複数選択を含む)です。受験資格の制限はありません。
2026年8月試験は32,877名が受験し、26,699名が合格しました(合格率81.21%)。合格基準は公表されていません。
いいえ。公式シラバス(2026年2月試験より適用)の項目とキーワードをもとに、当サイトがすべて独自に作成した練習問題で、実際の試験の出題とは異なります。本番と同じく、正しいものをすべて選ぶ複数選択の問題も一部に収録しています。
2026年2月試験から、GPT-5などの最新モデルやGemini・Claude・Copilot、RAG(検索拡張生成)、AIエージェントとMCP、AI事業者ガイドラインの改訂、AI新法(2025年6月公布)が出題範囲に加わりました。